2014年8月28日木曜日

爪白癬の外用薬

爪白癬は水虫が爪にまで及んだ状態です。
通常、塗り薬は爪には浸透しにくいため
飲み薬による治療を推奨しています。
当院でも2種類を使い分けていますが、
肝機能障害をまれながら起こすことから、
定期的に採血をする必要があります。
また、ご高齢の方にとっては、
これ以上飲み薬を増やしたくないという方も多く
外用薬による治療を延々と続けていらっしゃる方も多いですね。
この度、日本初の爪白癬外用薬が発売される見込みです。
クレナフィン爪外溶液10%(エフィナコナゾール外用液)というものですが、
内服薬と同等の効果が期待されるとのことです。
発売が待ち遠しいですが、多くの方にとって朗報となるのではないでしょうか




2014年8月21日木曜日

皮膚の学校感染症について

よく学童期のお子さんの感染症について
『プールに入ってもいいですか?』
と相談をお受けすることがあります。
日本臨床皮膚科医会では、以下のように推奨していますので、
参考にしてください

1. 伝染性膿痂疹(とびひ)
かきむしったところの滲出液、水疱内容などで次々にうつります。プールの水ではうつりませんが、触れることで症状を悪化させたり、ほかの人にうつす恐れがありますので、プールや水泳は治るまで禁止してください。

2. 伝染性軟属腫(みずいぼ)
プールでの水ではうつりませんので、プールに入っても構いません。ただし、タオル、浮き輪、ビート板等を介してうつることがありますから、これらを共用することはできるだけ避けてください。プールの後はシャワーで肌をきれいに洗いましょう。

3. 頭虱(あたまじらみ)
アタマジラミが感染しても、治療を始めればプールに入って構いません。ただし、タオル、ヘアブラシ、水泳帽などの貸し借りはやめましょう。

4. 疥癬(かいせん)
肌と肌の接触でうつります。極まれに衣類、寝床、タオルなどを介してうつることがあります。ただし、角化型疥癬の場合は、通常の疥癬と比べ、非常に感染力が強いので、外出自体を控える必要があります。




2014年8月14日木曜日

紫外線による皮膚障害

紫外線の皮膚に対する影響は、ビタミンDの生合成を除くと、
ほとんどが傷害作用です。
急性に大量に暴露されると
サンバーンとよばれる現象を起こし、後に
サンタンとよばれる現象を引き起こします。
サンバーンは、最小紅斑量とよばれる一定の紫外線量を超える紫外線暴露により
引き起こされ、通常4時間後頃より赤くなる現象です。
24時間後にピークをむかえ、軽度であればひりひりする程度ですが、
大量に急激に暴露されると、灼熱感や、水疱を生じたりもします。
赤み(紅斑とよばれる)は3日間程度で引きますが、
それに引き続いて一種の防御機序であるサンタン(色素沈着)が生じます。
紫外線の慢性あるいは蓄積性の傷害としては、
皮膚がんの発生がありますが、
ここでは急性の傷害についてお話します。
先のサンバーン(赤み)の治療については、
いろいろと行われますが、
いわゆるエビデンスレベルの高い治療というのは、あまり存在しないようです。
一般的に行われるステロイドの外用や内服ですら、
論文レベルでは、あまり高いエビデンスがありません。
(効果がないとする論文もあります)
むしろNSAIDs とよばれる炎症を抑えるお薬(ボルタレンやロキソニンなど)
の方が、自覚症状の軽減に役立つという報告もあるようです。
ただ、経験的に、ステロイドの使用は効果があると思いますので、
ひどい日焼けをしてしまった場合は、
早めに受診するようにしてください。
くれぐれも予防が最も大事ですので、
海に行くときなどは、
日焼け止めをしっかり塗るように心がけてください





2014年8月7日木曜日

虫さされ

北海道の短い夏も本番ですね。
やはり夏に多い皮膚病としては
虫さされだと思います。
「虫さされぐらいで、病院に行くなんて」
と思われる方も多いようですが、
油断すると、二次的な合併症を生じたり、
跡が残ったりしますので、
遠慮なく、早めの受診をおすすめします。
塗り薬ももちろんですが、
場合によっては、
飲み薬を早めに飲んでもらうことにより、
早く治ります。
虫さされとっていもさまざまで
カ、ブユ、ノミ等の
吸血性節足動物、
ハチ、クモ、ムカデ等の
刺咬性節足動物、
ドクガ等の
接触性節足動物
などがあります。

暑い夏を快適に過ごすためにも
遠慮なく早めの受診をおすすめします。




2014年8月1日金曜日

8月の休診のご案内

8月4(月)、5(火)、6(水)
休診させていただきます。
ご迷惑をおかけしますが、何卒宜しくお願い申し上げます。
なお、
お盆期間中は、通常通り診療いたします。